そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

患者図鑑76 強迫性障害1

という訳で、私の外泊は失敗に終わり、次の外泊やそれに連なる退院はお預けになった。 また入院生活が続く事になるので、患者図鑑に戻る。 「強迫性障害」という病名を聞かれた事はあるだろうか。 厚生労働省のホームページに記載があったのでリンクを張って…

一時帰宅2

病院にいたら消灯は9時。まだまだ寝たくない。起きていられる。私は動画サイトを見まくった。二か月見ていなかったが、どんどん新しい動画がアップされている。 カラオケを歌いまくり、曲に合わせて踊った。お笑い動画を見て笑い転げた。 録画しておいたテレ…

一時帰宅1

そうこうしているうちに、主治医から外泊の許可が出た。 入院の基本的な流れとしては 院内のみで行動。 ↓ 作業療法などの活動許可 ↓ 半日外出許可 ↓ 一日外出許可 ↓ 外泊(自宅)一泊 と進む。一泊から、二泊、三泊と段々と伸ばしていく。 数泊の外泊がスム…

患者図鑑75 アニマルセラピー2

前回からの続き。 江橋さんは、入退院を繰り返すようになった。入院が長期にわたる事も増えて来た。 ベルの面倒を見きれなくなくなってしまったのだ。 泣く泣く、妹さんにベルを託したそうだ。 妹さんに預けてからも、ベルの事が心配でたまらず何度も電話し…

患者図鑑74 アニマルセラピー1

B病院の敷地はそこそこ広い。敷地いっぱいに建物が建っているのではないので、 庭や空き地がここそこにある。 建物の裏、目立たない所で一部の患者によりこっそり猫が飼われていた。野良猫なのだが、こまめに餌をやるのでそこに居つくようになったのだ。三毛…

患者図鑑73 国内ロマンス詐欺(?)

上杉さんが今日もスマホをいじっている。上杉さんは、雑談にも交わるし作業療法にも時折参加するが、大方の時間をスマホに費やしている。 雑談の際に「上杉さん、スマホで何してるんですか?ゲームとか?」と一人が聞いた。 上杉さんはにやりと笑って、「こ…

患者図鑑72 ドッペルゲンガー

未だに解決されていない謎案件。 石丸さんは、中年の地味な印象の女性。あまり周りと話す事もなかった。 しかし、不思議な事に石丸さんの姿を病院内隈なく、あちこちで頻繁に見かけるのだった。 それが食堂や談話室ならば、何もおかしい話ではない。 しかし…

患者図鑑71 ーエヴァンゲリオンー

瑠璃川さんは、推定60代半ば。おかっぱのグレイヘアの大人しい人だった。 入院歴は10年前後と人づてに聞いた。いつも静かに食事をし、廊下を散歩したりしている。他の患者とは会釈程度で会話らしい会話をしているのを見た事がない。 しかし、ヌシ部屋のよう…

患者図鑑70 ーネグレクトとパーフェクトベビーー

と思えば、前項でちらっと触れたようにネグレクト状態、子供に全く 関心が無いように見える人もいた。 冷水さんは、子供がまだ幼稚園前。見てくれる人もいないので乳児院に預けて いるそうだ。でも、時間があっても面会には行かない。 「ちゃんと乳児院で面…

患者図鑑69 ー涙の工作ー

床頭台にも引きテーブルがついているが、本当に小さいので、本を拡げたり 書き物をする際は食堂や談話室のテーブルを使う人が多かった。 ある時、つい一週間ほど前に入院して来た力竹さんが食堂の端で幾つもテーブルを 使って何かしている。 力竹さんはまだ2…

患者図鑑68 病院今昔

B病院の創立が何年、と書いてしまうと特定されてしまいそうなので明記しないが そこそこ歴史のある病院である。 ある時、新しく入院して来た患者来野さんが「私ずっと前にここ(B病院)に入院していた事があるのよ」と言う。 「中は随分変わったけど、外観は…

今週のお題「はてな手帳出し」ー私のバロメーターー

今週のお題「はてな手帳出し」 来年の手帳を買いましたか?というお題だが、まだ買ってない。でも そろそろ「来年開催予定の企画」など幾つか入って来て、用意する時期なのかな、 と感じさせられる。 12月末のところに、来年の予定を書き込み、それが溜まっ…

患者図鑑67 友達の作り方9 ー密やかな友人ー

一番気楽に気安くつきあえているのは梁井さんと弓削さんだ。入院中から何となくうまが合った。連絡先を交換し、退院後も3人で会っている。お互い病気の事は十二分に承知だから気を使わなくてすむのが良い。 初めはもう一人、吉永さんと言う人も交えて4人で…

患者図鑑66 友達の作り方8 ーペンフレンド??ー

患者友達は必要か、というと時期と相手によっては必要な存在だった。 つまり、こちらが人と交われる余裕のある時期にストレスを感じない相手。 患者歴の長い人には、色々制度の事や病気との付き合い方を教えて貰ったし、 家族以外には自分の病気の事を話して…

患者図鑑65 友達の作り方7ーお守役ー

入院患者に米良さんという人がいて、同じく入院している門馬さんが友達… というよりはお守役になっていた。 米良さんは統合失調症で入退院を繰り返していた。門馬さんは、うつ病との事だった。 米良さんは躁鬱もあり、時々病棟で騒いで問題を起こすこともあ…

患者図鑑64 友達の作り方6ー躁と鬱ー

一人で居たがる人も常にそうと言う訳ではない。躁鬱の人は、躁状態になると、ものすごい勢いで話を独り占めし、一人で大笑い、騒ぎまくる。(あまり酷いと個室へ隔離となる) utuutuyasuyasu.hatenablog.com 躁が落ち着いて、鬱に入り個室から出てくると、食…

患者図鑑63 友達の作り方5ーよき友ー

吉田兼好「徒然草」に、 よき友三つあり。一つには、物くるる友。二つには、医者。三つには、智慧ある友。 とある。医師はプロが何人もいる場所なので十分間に合っている。智慧… あんまりないかな。となると、「物くるる友」になるしかない。 前にも書いたが…

患者図鑑62 友達の作り方4ー精神病院における優等生的対応ー

ヌシ部屋の住人ほどの濃い人間関係は置いておいて。 utuutuyasuyasu.hatenablog.com A病院に入院した時もB病院に入院した時も、初めは不安でとても心細かった。 utuutuyasuyasu.hatenablog.com utuutuyasuyasu.hatenablog.com 精神科の入院という未知、かつ…

患者図鑑61 友達の作り方3ーヌシ部屋の人たちー

「ヌシ部屋」の人たちは、看護師や医師ですら鼻であしらい、気ままに、わが物顔で過ごしていた。同年代の患者が入院して来ても、経験不足故、主のグループには入れない。まあ、私が仮にその年代だったとしてもあの主グループには入りたいとは思わないけれど…

患者図鑑60 友達の作り方2ー患者間でのマウント・カーストー

入院生活に限った話ではないと思うが、どこにでもグループや派閥、上下がある。 話がそれてしまうが、私の母が子宮がんを患って入院した際、相部屋に入院した。 見舞いに行くと、母が笑いながら 「ここでは病気が重い人が偉いのよ。入院の回数、手術の回数が…

患者図鑑59 友達の作り方1ー入院仲間を作るにはー

私が精神科以外で入院した経験は、出産と扁桃腺を切った時くらい。いずれも短期。あっと言う間に退院した。 精神科は数か月、年単位で入院する人もいる。長時間の入院生活をどう過ごすかは大事な問題だ。 精神科入院生活の中身は、前に書いた記事と重複する…

今日もいつものすいみん不足4

何とか平和に、まともに(服を脱いだり怒鳴る事なく)眠りたいと思うのに なかなかうまく行かない。 ハーブティーやホットミルクを飲む、ぬるめのお風呂に入るなど薬以外の 工夫も凝らしているのだが、やはり寝れない。 かと思うと、時には午後6時くらいに…

今日もいつものすいみん不足3

入院中、不眠にも困らされたが、眠れたら眠れたで、また別の問題があった。 1睡眠脱衣症候 ベッドに入る時、パジャマを着るのだが、途中で無意識(もしくは半ば無意識)で パジャマのズボン、時にはショーツまで脱いでしまうのだ。 朝目覚めたら下半身ショ…

今日もいつものすいみん不足2

敏弘は、自宅に来るときはパソコン持参で部屋に籠って仕事をするので リビングに出てくる時間=起床時間とは限らない。 睡眠導入剤を渡した翌日、午前11時くらいにリビングルームに来て 「今起きた!昨日0時くらに寝たのに、一回も起きず今目が覚めた」 と薬…

今日もいつものすいみん不足1

私の主訴はうつなのだけれど、不眠もかなりの比重で悩みの種だ。 入院中、睡眠導入剤を数種処方されているにもかかわらず眠れず、 ナースステーションに何度も頓服を貰いに行き、それでも眠れなかった。 utuutuyasuyasu.hatenablog.com 今は通院状態だが、不…

患者図鑑58 光を求めて

続いてまた夜のお話。前述した様に、夜間は外来棟に入る事が出来、そこの待合室の自販機を利用できた。 utuutuyasuyasu.hatenablog.com 電気がついておらず、怪談話が出る位真っ暗な中、唯一自販機だけ明るかった。 飲み物を買い終わったらほとんどの人はす…

患者図鑑57 夜のお菓子

入院中、三食はきちんと出る。デザートは時々果物がつくくらい。味気ない食事に、みなちょっとした自分用のお菓子・おやつを用意して、食堂や談話室でおしゃべり する際などに食べていた。スナック菓子が多かったが、冷蔵庫も使えるのでヨーグルト、アイスな…

患者図鑑56 私って美人!?

平林さんはおじいさん患者。男性棟の住人なので、顔を合わせる機会は多くなかった。 屋上、ここは男女共に外の空気を吸いながら談笑したり、ちょっとしたボール遊びなど する場なのだが、そこで見かける程度だった。 平林さんはお気に入りのベンチがあり、定…