浴槽の例え うつの人のエネルギー充填
医師に申しおかれた内容は
1きちんと服薬する(これはどのみち毎回看護師が管理)
2つらくても起き上がって食堂で食事を取る。出来るだけ入浴もする
3怠くても必ず昼間と寝る時では衣類を着替える。朝夕の洗面もきちんと
であった。
入院の目的・メリットは
①入院する事で、毎日の様子を見ながら細かく薬の調整が出来る
②家族から、家庭から切り離す
③規則正しい生活をする
と言われた。
1→① 2,3→③に対応する。
メリハリのある、規則正しい生活。生活リズムを正常に軌道にのせることが
大切と説かれた。そのために、たとえ昼間の衣服のまま横になってしまっても良いから
一日中寝巻のままでいることは避けるように指摘をうけた。
2 は、私が十分家事・育児が出来ないで強い自責の念や焦燥感、無力感や罪悪感を
感じていた事に対してであった。
一旦家庭や家事・育児から完全に切り離した環境でゆっくり休養を取る
。五藤先生は良くエネルギーを風呂の水に例えていた。
うつ状態で、自責の念にかられながら泣きながら決死の覚悟で家事に
少しばかり手を付け、そして疲れ果ててばったり寝込むことを繰り返して
いた私に、それは浴槽に水を注ぎながら栓を抜いているようなものだと例えた。
栓をしっかり閉めて水を時間をかけて貯める必要があると。
目の前に子供がいると、溜まった洗い物や荒れた部屋を見ると、焦燥感や罪悪感
にかられてとうていゆっくり休むことはできない。
家事をしたらしたで酷く疲れるし、しなければ罪悪感に苛まれる。
確かに入院したその日から、ずたぼろのよれよれの雑巾のようになっていた私は
泥のように眠ったのであった。