どん底 最果てのうつ
ヘルパー図鑑を綴ってきたけれど、本当に具合が悪くなると、頼む先を見つけるのも
大儀な一仕事になる。
せっかく見つけて契約まで進んでも、説明を聞くのに座っているのもつらい事もあった。
体調に波のある人は、転ばぬ先の杖。元気なうちに情報を集めたり問合せをするなりし、事前の準備をしておくことをお勧めしたい。
体調の波、と言ったけれど私が一番体調が悪い時、うつのどん底にいる時は
どのような様子だったか。
洗顔× 歯磨き× 入浴× 着替え×(同じ服を何週間も来ている。下着も替えない)
髪を梳かす×
トイレは這っていくが、洗浄レバーを押す気力がない。
生理ナプキンがもう満タンなのに替えられない。
お腹が空くと、調理はおろか、冷蔵庫を開けるのも億劫。レトルト食品を
冷たいまま吸ったり、乾麺をそのまま齧ったりして飢えをしのぐ。
歯の詰め物がとれて、痛いのに歯医者へ行けない。
服薬しなくてはならないのだが、薬を用意するのも飲むのも大変で出来ない。
口を聞くのも辛く、家族とも殆ど話さない。
排泄欲 睡眠欲 食欲 それを満たすだけで、あとはひたすら寝ている。
床ずれが出来た。
不潔。臭い。見苦しい。
およそ人間とはかけ離れた日々。獣のような、いや獣の方がましかもしれない。
体調が最悪の時は、そのような日々だった。
どん底だと何をする気力もないので、自殺をする気はおきなかった。
寧ろつらいのは、最悪な状態をぬけて少し良くなってきた時だ。
今まで目をつむって放り投げて来た事、放置した事が見えてくる。
あれもやらなきゃいけなかった、これも片づけないとと焦燥感に
かられる。
それがとても辛かった。
自殺も少し動けるようになるこの時期が危ないと思う。