そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑8 静と動

前にも書いたが、通院のサイクルが合うと同じ患者に毎回出会うことになる。
対象的な患者さんがいた。両方とも男性で30〜40代に見えたが
待っている間の様子は真逆だった。
片方の男性は、必ず定位置に座り、ロダンの「考える人」のようなポーズを取って動かない。待ち時間が長時間にわたってもトイレに立つこともなく、微動だにしない姿は石像さながらだった。
考える人

毎回同じ場所で同じポーズを崩さないその患者さんはまるで待合室のオブジェだった。
もうひとりの方は、待合室を所狭しと止まることなく動き回る人だった。
座ったかと思ったら立つ。壁に貼ってあるポスターに近づいて行ったかと思えば、窓に移動し外を覗く。いきなり屈伸運動を始める。
目まぐるしいほどの動きで、万歩計を付けたらそれなりの数値になるだろう。
最初のうちは静と動と言える対極の両者が気になったが、そのうち待合室の風景の一部として当たり前の存在になっていった。
焦る