スピリチュアル図鑑24(滋賀先生)占い依存
こうやってスピリチャル図鑑を書いていくと、私はいわゆる占いジプシー、
占い依存の状態になりかけていたのかと思う。
大きく道を踏み外さず済んだのは5箇条の決めごとをしておいたから
であろう。
また、おかしな儀式をしている事を夫が咎めてくれたのも
歯止めになった。
渦中にある時は視野狭窄になって周りが見えないものだ。
私の遠縁(仮に毛塚とする)の占いへのはまり込みを見ると
占いに傾倒しすぎる事の危険性をまざまざを感じる事が出来た。
毛塚さんは血縁としては薄いのだが、私の父母と同窓であったし、家が近かったので
私の両親と懇意にしていた。会社員で既婚、パート勤めの妻との間に女の子が二人いた。
毛塚のおじさんは転勤先J県で滋賀(県名名前ともに仮)先生という霊感占い師と会い、どっぷりとはまってしまった。滋賀先生は本職は別になのだが、気持ち程度のお礼で霊感を使って占っているそうだ。J県では良く当たると有名な人だと言う。
ちなみに毛塚夫人も一度占って貰ったが「そんなものか」程度で終わり、鑑定結果も
うろ覚えだと話していた。
毛塚のおじさんは、J県よりK県へ転勤となったが、何かあると滋賀先生の所へ通うほど入れ込んでいた。J県へは飛行機を使わないといけない程の距離だったにもかかわらずだ。
その時毛塚のおじさんは40代半ば。子供は小学生。中年の、一人前の男が何かにつけ
飛行機まで使って占い師詣でをするのは明らかに異様だった。土日、子供と遊ぶでも
家事を手伝うでもなく滋賀先生の所へ馳せ参じるのだ。
「夫婦で喧嘩した」「思うように仕事がうまくいかない」「子供の進学」
「親の健康」
私の親は、他の親戚や毛塚夫人から相談を受けていた。占いを全くやってはいけない訳ではない。しかし毛塚のおじさんの頼り具合は常軌を逸していないか。夫婦間が上手くいかないのなら、まずは夫婦で話し合う。仕事がうまくいかないのなら、一旦見直してみたり同僚や上司に相談をする。そう言った事を全てとばして、飛行機まで使い滋賀先生の託宣を貰いに行き、それに全面的に肯定するのはどうなのか。
寧ろ、毛塚のおじさんの家庭や仕事が上手くいかないのはおじさんのそういう姿勢に
あるのではないか。
私の親もおじさんに意見した事があるようだが「滋賀先生は、ただの占い師
とは違うんです!」と信奉しきっており歯牙にもかけなかったそうだ。
毛塚のおばさんが、「また滋賀先生の所に行っているんですよ」とため息交じりに
話していたのも記憶にある。
結果的に、あんなに滋賀先生に相談を重ねていたにもかかわらず、おじさんは
失職し、家庭も破綻した。