そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

スピリチュアル図鑑25 占いジプシーの結末と鑑定ランキング

色々占い師や霊能者を訪れたけれど、終始求めていたのは

「○○でうつは治ります!××すれば大丈夫です」という託宣だった。

私はうつになってから、苦しみ、病気に関する書物を読みあさった。どういうメカニズムでうつ状態になるのか、どのような治療法がスタンダードなのか。薬はどのような効果があるのか。

私が受けていた病院での治療は誠に正当かつ的確なものだった。

しかし、である。先生が真摯に治療し、私も心底治癒を願っているのにうつは私のもとを一向に去ってくれないのだ。

占い師や霊能者に走る前、まずは神社にお参りに行き、お祓い(病気平癒)をしてもらった。お守りも買った。

まだ良くならない。苦しい。苦しくてたまらない。それならば… 私はスピリチャルに打開の道を求めた。

「占い師に救われました」「不思議なパワーで助かりました」そんな記事はネットだけでもごろごろ転がっている。

うつを一刀両断、悪霊退散のように追い払ってくれる人。そんな人がどこかに

いるかもしれない。今回ははずれだったけれど、次回は当たりかもしれない。

そんなすがるような思いで占い師を探し、相談に足を運んだ。

結局はどんなに彷徨ってもそのような結果は得られなかったのだけれど。

 

占い依存と占いジプシーは少し違うのかもしれない。

占い依存とは自分で決める事をせず、決定を他者(例えば占い師)にゆだねてしまう。

例えば毛塚のおじさんがそれにあたるだろう。

utuutuyasuyasu.hatenablog.com

 

占いジプシーは、自分の求める答えがあって、それを提示してくれる人に巡り合うまで

ジプシーの名の通り放浪する。

占い

これも他人事だと、その人のはまっている状況が良く見えるものだ。岡目八目とは

よく言ったものだ。

もう閉鎖してしまったが、色々な占い師がスレッドを立て、相談者が

相談事を書き込み占い師が答えるというサイトがあった。

占い師相談者共にハンドルネームで無償だ。利用登録の必要もないので、今から

思うと占い師も全員が本当に占い師だったのかも疑わしい。ただ、相談者の方は

かなり真剣だった。

私はサイトを時々チェックして、良さそうな占い師さんがいたら書き込んでみようかと思っていた。

サイトを見ていて、ある女性(仮にコンドウさんとする)が頻繁に書き込んでいるのに

気付いた。コンドウさんは、同じ質問を色々な占い師さんのスレッドに書き込んで

いるのだ。

彼女の相談は「会社の同じ部署だった人で好きな人が出来ました。彼とは何度か

デートもし、一回キスもしました。その後彼は違う支社に転勤になりました。

私は電話したりメールしたりしているのですが、返事をくれません。

彼は私をどう思っているのでしょうか。」

占うまでもなく、答えは明らかだ。占いの結果も「彼とのご縁はもうありません」

「新しい相手を見つけた方が良いです」なのだが、彼女が欲しい答えは

「彼と復縁できます」もしくはその方法。その結果が出るまでサイト内をぐるぐる回り

質問を投稿し続けているのだ。

私もコンドウさんを笑える立場ではない。「いいお医者さんなんだから、治療を

続けるしかないですね。あんまり無理をしないようにね」の周囲から見れば

真っ当な答えには満足できず、「一瞬にして(三回くらいに分けてもいいが)雲散霧消

してみせます」という答えをくれる人を求め続けていたのだ。

それはコンドウさんの復縁があり得ないくらい、無理な事だったのだがその時は

それを認める事が出来なかった。コンドウさんが彼を失う辛さと向き合うことが

出来なかったように、私も占いや霊能者に頼らずにうつという病気に立ち向かう

強さが持てなかったのだ。

 

そんな私が占い師巡りをやめたきっかけはある占い師の一言だった。

お金をかけても、遠くに行っても私が願っている成果は得られない。

段々疲れて来た。では、近場で、お金をかけなければ駄目元で後悔に苛まれる事も

ないのではないか。

そう思って「近場」「安価」で見て貰う事に基準を変えた。

ある時、地域のフェスティバルが公民館であった。サークルの発表や展示

演劇などに混じり無料の、しかしプロによる占いのコーナーがあった。

「相談したい事はなんですか?」と聞かれて私はいつもの決まり文句

「うつで辛いんです。何とかうつと縁を切りたい」を口にした。

「他には?」と聞かれ、別の相談事(精神面とは関係ない事)を挙げた。

占い師はタロットを切って拡げた。私に二枚引かせて、その相談事

(相談事と言うより、叶えたい願い)が実現するため、必要な行動を助言した。

それはそれで良いのだが、私はまず第一に精神面の事を聞きたかったのだ。

現に占い師はメモ帳にまず私の名前と「うつ」と書いている。いったいうつへの

鑑定はどうなのか。

「あの、一番気になるのは最初に聞いたうつについてなんですが」

「あなた、病院に通ってる?」

「はい」

「病気は医者の範疇よ。医者に任せればいい。占いで聞く事じゃないよ」

そう言われてはっと胸を突かれた。病院で良くならないから、スピリチュアルで

うつを蹴散らしてしてもらえないか、そんな夢のような事を求めて迷い続けて来た。

しかしその結果、今まで私が何を得られただろうか。

占い師の言った事はごく真っ当で、当たり前に過ぎる事だった。

しかし度重なる失敗や落胆、を経て初めてすとんと腹に落ちたのだ。

もともと占いは好きなので、前述のようなイベントで見かけるとつい列に並んでしまう。しかしもううつについて相談する事はない。

プラセボや、勇気づけ、背中を押してもらう効果はあるかもしれないが

未来を完璧に当てるとか、一度通ったら病気が完全に治るなんて、

神ならぬ身に望む方が無理なのだ。

 

記事にした占い師・霊能者の他にもたくさん見て貰ったが、毒にも薬にも

ならなかった人、印象が薄かった人については記事にしていない。

最後に総括として、私が見て貰った人たちの中からベスト3とワースト3

を選んで終わりにする。

 

ベスト3

1福島先生

utuutuyasuyasu.hatenablog.com癒された。帰りに笑顔になれた。

2占いジプシーを卒業するきっかけになった占い師

3沖先生

ともかくレア体験。初めての感覚が興味深かった。

ワーストスリー

1高知

utuutuyasuyasu.hatenablog.com最低最悪。犯罪者。

2青森先生

utuutuyasuyasu.hatenablog.com

訳の分からないパワーで30万。高すぎる。脅すような言葉があったのもマイナス大。

3茨城先生

utuutuyasuyasu.hatenablog.comre

霊視の結果がいまいちなのもさる事ながら、個人情報の取り扱いが杜撰すぎる。