そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

精神保健福祉士(旧PSW 現MHSW) 2

相談室

双木看護師は怪訝そうに「相談室には、安井さんに言われたその日に連絡しましたけど。まだ返事ないですか?今日もう一度連絡入れますね」と答えた。

その日のうちに相談室より連絡が来、明日午後二時に来てくださいとの事だった。

看護師に相談室の場所を教えて貰い翌日訪ねた。二階の目立たない所にそれはあった。

私を担当したのは牛口さんだった。挨拶を交わした後、私が十日以上前に予約のお願いをしたのですけれど、と口にすると「ああ、そうですか」とあっさりとかわされてしまった。気を取り直して、1自分が困っている事 2調べた範囲で使えそうな制度3他にも制度や支援体制があるか 4申請の仕方 などについて尋ねた。

牛口さんは「保健所行けば冊子がありますよ。それを見て調べて下さい」

私「でも、詳しい申請のやり方や用紙の書き方は」

牛口「それも冊子に書いてあると思いますけれど」取り付く島もない。相談に乗り、患者のサポートをするのがMHSWの仕事だと思うのだが。しかも相手は精神を病んでいる。気力や体力が無かったり、判断力が鈍っていたりして、万全な状態ではない。そこを助けるのでなく「自分で調べて」「自分でやって」に終始するのだ。

私はがっかりして、牛口さんとの面談が期待外れだった事を同室の野村(仮名)さんに愚痴った。野村さんは、もう年単位で入院しているから私よりB病院については圧倒的に詳しい。

「MHSW誰だった?牛口さんだったの?それは残念。はずれだったね」と野村さんは苦笑いした。

「羊浦さんはまだましだけど、牛口さんはだめだよ。他の人が相談しても、自分で電話かけて聞いて下さい、調べて下さいだもん。全く役立たず。」

仮にその評判を聞いていたとしても、どちらのMHSWにするか、患者側では選べないのでどうしようもない。それにしても、具合の悪い患者に変わって調べたり、電話してくれるのがMHSWだと思うのだが。

もう牛口さんには頼れないのが分かった。まずは入院患者から情報収集した。患者歴の長い人は、MHSW顔負けの情報通だ。しかも実際申請したり利用しているので、感想・感触も聞ける。色々な制度があって(ただ自治体によって若干運用が違う事も知った)上手に使えば退院後の生活の不安を緩和出来る事が分かった。具合が良い時に保健所(私の地元ではなく、B病院の近く)に行って、相談した。対応してくれた保健師は、冊子をもとにとても親切に対応してくれた。書類の書き方が分からなかったらまた来てくださいと笑顔で送り出してくれた。