そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑23 夜の風景その1

夜

病院の消灯は9時。トイレや廊下以外の電気は一切消され、以降は室内での

私語やスマホ操作等も禁止だ。時々看護師が見回りに来る。

 

私は不眠があり、その時は医師が指示してナースステーションに保管して

ある頓服を飲むことになっていた。9時に消灯して2~3時間寝つけなかったらA薬。

それでも寝られなかったらB薬。午前3時以降は、それまで一睡もできていなくても

追加の薬は出ない事になっていた。

就寝前の睡眠導入剤、消灯時間以降の二種類の薬を飲んでなお眠れない事がたびたび

あり、主治医に相談した。

患者の村越さんが「C薬飲んだらころっと寝れるわよ」と言っていたので「C薬を出して

下さい」とリクエストした事もあるが、主治医は「村越さんとあなたでは病気も違うからね」と出してもらえなかった。

夜の病棟は、廊下の証明も間引くので暗い。こうこうと明かりがついているのは

トイレとナースステーションだけだ。

寝れないときは、他の患者を起こさないようそっとベッドから出てナースステーションに向かう。

「安井さん、寝れないのね。はい、これ」と看護師からA薬を水を渡される。睡眠導入剤に限らず、服薬は必ず看護師の前で、飲み込む所まで確認される。

ところでナースステーションは食堂に隣接している。私は薬を貰うとすぐに病室に帰っていたのだが、いつも電気のついていない食堂に決まって二人の患者が居るのに気づいた。私はうまく寝れる時もあるので、毎晩夜中に起きる訳ではないのだが

、薬の必要があってナースステーションを訪ねる時、帰りに食堂を除くと必ず目黒さんと森さんが居た。

(文中は仮名・仮称です)