患者図鑑114 お母さん2ー心理的安全性ー
大分間があいてしまったけれど、
の続きです。
石塚さんはお母さんのエピソードを頻繁に口に出すだけでなく、唐突に
「お母さん…」とつぶやく事が良く会った。
例えば昨日のW杯のドイツVS日本の試合。録画なり中継を見ていたり、また試合終了後に話題に取り上げるとしたら「堂安の同点ゴール、流れを変えたよね!」「強豪ドイツ相手に大金星だよね」と言った話題になると思う。
石塚さんだったら「そうね、すごいね」と相槌を打ったあと、間を置いて何の脈絡もなく「お母さん…」とつぶやくのだ。
あらゆる場面において、石塚さんの話題とは何の関係も無い「お母さん」呼びが見られた。初めは周りも驚いていたが、段々ただの感嘆詞、意味のないつぶやきと捉える様になっていった。
私は不勉強で知らなかったのだけれど、最近ビジネスの世界で「心理的安全性」という言葉がはやりだそうだ。Google社が再発見して広めた言葉だそうだが、
「心理的安全性」とは、職場で誰に何を言っても、どのような指摘をしても、拒絶されることがなく、罰せられる心配もない状態のことをいいます。(下記HPより)
jinjibu.jp 心理的安全性が確保された状態で、よりよいパフォーマンスや生産性が期待されるのだと。
私に心理的安全性という言葉を教えてくれた人は、人間に取っての最初の心理的安全性は母親と子供の間に生まれるとのだ言った。
(文中は全て仮名・仮称です)