そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

作業療法1 作業療法って何だろう

習字



入院して少し経つと、主治医から「作業療法をしてみませんか」と提案があった。

作業療法とは何か。

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作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。
一般社団法人 日本作業療法士協会 HPより)

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と言われても抽象的で分かりづらい。

 

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 作業療法とは、身体的、精神的、社会的、職業的な諸機能の回復を最大限に図り、自立した生活ができる能力を取り戻すために、具体的には木工、革細工、陶芸、手芸、織物、タイプ、園芸、音楽、絵画、農耕などの作業活動を用いて治療、訓練、指導および援助を行うものです。

 作業療法では、治療目標によって同じ作業活動でも使い分けます。

(公益財団法人 長寿科学振興財団 HPより)

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の方がイメージしやすいか。上記のように、作業療法は精神科の患者のみならず、疾患などで関節など動きくい人の訓練なども行う。

上記HPでは「精神医学的作業療法」として

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精神医学的作業療法は、食事、更衣、排泄、入浴、炊事、洗濯、掃除などの日常生活活動を行ったり、木工、金工、手芸、陶芸、農耕、園芸、絵画、演芸、レクレーションを用いることにより、意欲を改善したり、対人関係の改善を図ったり、気分転換を図る療法です。

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と記されていた。B病院の作業療法室で行われていたのは後半の「木工、金工、手芸、陶芸、農耕、園芸、絵画、演芸、レクレーションを用いることにより、意欲を改善したり、対人関係の改善を図ったり、気分転換を図る療法です。」の部分で、食事や

排泄などの指導・援助は看護師が行っていた。

作業療法室自体は、入院した際に病棟の施設案内をして貰った際に訪ねていた。

富山先生・都先生(いずれも仮名)という二人の先生がいて、プログラムが組まれて

いた。参加には医師の許可が必要であった。看護師に付き添われてきて、「Aさん、少しでも具合が悪かったら作業療法士に言ってくださいね」と言われ、短時間で切り上げて帰って行く人もいた。

以前入院したA病院では作業療法はなかったので、精神単科病院ならではか、と

目新しかった。

B病院は他に図書室、談話室、洗濯物干場などがあったがこれは総合病院である

A病院にもあった。

作業療法は、B病院で初めて受けたので新鮮だった。

プログラムは毎日違い、習字・絵手紙・塗り絵・折り紙・手芸(編み物・パッチワークなど)・体操・カラオケ・映画鑑賞 など。

 

もともと毎日午前中、10:00~11:30の時間が取ってあるのだが遅刻も早退も可。今日のプログラムに興味がないとなれば欠席すれば良い。

習字と絵手紙は、外部から先生がボランティアで来ていた。その他、イレギュラーで外部からプロの先生が来ることもあるらしい。カルチャースクールのような習い事でなく、あくまで「療法」なので、例えば習字が上手く書けなくても厳しく指導されることはない。一定の時間座って、お手本を写す作業が出来ることが肝要なのだ。「この字が上手く書けないんですけれど」と相談すれば、勿論教えて貰えるけれど。編み物も、一段編んでほどいてまだ編み直して、と遅々として進まない人もいれば、元々得意だったのかさくさく編んでいく人もいる。

カラオケの順番や、何の映画を見るかは参加者で相談する。中にはマイクを離さない

(これは実生活でも同じだ)、自分の見たい映画を毎回主張する人がいたが

それは作業療法士も心得たもの、上手に諭して公平になるように気を配っていた。