そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

親の喪失 ー親の役割2

受験

前回からの続き。

utuutuyasuyasu.hatenablog.com 

加奈の中で自分の意思決定や判断にまで影響を持っていた、とても大きな存在であった母親の喪失は大変な打撃だった。

と共に、年齢的なものー更年期障害が重なり加奈は精神的にも肉体的にもギリギリの状況にあり、一日一日を過すのがやっとなのだと言う。

 

親を亡くすのは辛い事だと思う。私も父親を亡くしている。しかし、私の場合、加奈とは違って父の喪失の影響は少なかった。医師は双極性障害持ちの私が肉親の死と言う大きなストレスで病状が悪化するのではないか、と懸念したが、全くそういう事はなかった。葬儀や死後の手続きが大変ではあったが、それは飽くまで事務的な側面だった。

 

私と父の関係、加奈と加奈の母親の関係は決定的に違ったからだと思う。私の父も「昭和のお父さん」だったから、家事や育児は母任せ、出張だ、ゴルフだと家を空ける事が多かった。そしてそもそも子供に「無関心」だった。

「親は子供を『結果』でなく『過程』で評価できる唯一の存在だ」という内容を何かの本で読んだ。例えば受験に失敗しても、頑張って勉強していたのなら、その努力を称賛する。就活も、結婚もそうだ。結果が良くなかったから駄目、というのは他人、第三者がする事。そしてしっかりと過程や努力を見て、認めて貰った事で子供は精神的にバランスが取れるのだ、と。

父は「結果」だけ見る人だった。自分の子供も、孫も、父が評価する学校に合格すれば○。不合格なら✕。子供間でも、孫間でも、出した「成果」で扱いに優劣がついていた。