離島留学報道で思い出した事3
前回からの続き
育児は体力も気力も必要とする。血を分けた子であっても、ほとほと疲れたり嫌気がさすことはある。こちらの体調が悪ければなおさらである。
私は結局有償家事援助の助けを借りながら手元で育てたが、いくら手伝いの手があるとは言え住み込みではないし、当然手が回らないところは出て来る。
子供から援助者へ対する不満、逆に援助者からもっと子供に手伝わせろ、しつけをしろといった苦言があった。寝てばかりいる私に対して子供から「ゴロゴロして何にもしないお母さんは嫌いだ」と涙ながらに訴えられた事もある。
私自身、散らかった部屋、たまった洗濯物、十分に食事の準備が出来ない事に歯がゆい思い、申し訳ない思いをし苛まれていたのだが。
私が離島留学、山村留学の利用を考えたのは、自分が出来ないから他の人に頼むー有体に言えば外注だった。やむにやまれぬ、消極的理由からだった。
留学制度を利用する人の中には、もっと前向き、ポジティブな理由で選択する人も当然いるだろう。
自然の中で育つ。親元を離れる事で自立心を養う。違う環境で暮らすことでたくましくなる。
上手く行けば、とても充実した時間を過ごし得る物も大きいだろう。
しかし、子供の年齢や性格によるとは思うが、ただでさえ引っ越し、転校は負荷が大きい。留学先の土地柄、ホストファミリー、転校先、合う合わないはあるだろう。
例えば気候や食べ物一つとっても合わなければ辛い毎日になってしまう。
勿論そんな事は何のその、と難なく乗り越えて順応する子供もいるだろうけれど、周りが適切なフォローをしてくれるケースもあるだろうけれど、うまく行かないケースも存在するのではないだろうか。