うつ母のサイテー東大育児23 総括
うつ母の下で育った二子(敏記・茂洋)の受験は、敏記は慶応大学合格、茂洋は東京大学合格で終わった。
前項で
「東大合格の為の家庭の十箇条」について、また安井家ではその半分も出来ていなかった経験を書いた。
育」を越えなくてはいけないハードルとする「サイテー育児」。
勿論、いい大学を出た=いい人生が待っている訳ではなく、これから敏記も茂洋も
色々な壁にぶち当たったり、挫折を経験していくことだろう。
しかしまぁ「警察のお世話」にも「不登校」にもならず、
二人とも大学合格
の際は小さい声で「ありがとうね」と言ってくれたので、「サイテー育児」
の割にはそれなりの結果を出したのではないかと思っている。
ここで「うつ母のサイテー育児」は(また思い出したら書くが)ここで一旦総括しておく。
私は子供が赤ちゃんの頃から、ずっと今にいたるまでうつ(後双極性障害2型と診断)に悩まされてきた。いわば、子供たちも母親のうつと一緒に育ってきたようなものだ。
うつで落ち込む。体が重くて動かない。当然家事や育児は十分に手が回らない。
家事については、ヘルパー(カテゴリー ヘルパー図鑑 参照)冷凍商品や出来合いの物
で凌いできた。育児や教育については他にゆだねる(学校・塾・親戚・知人・友人、子供自身の友人や先輩、自治体その他)もしくは子供自身で調べる(パソコンの利用など)ようにした。
子供が小さい時に何よりも大事にしたのは、親からの愛情を伝える事。その後で
子供の好奇心が出てきたら、その芽を伸ばすように、好奇心を満たすこと、知識を
得る事の喜びを教えるようにした。
子供の頃にある程度 親の愛情=気持ちの安定・安心 、そして物を知る事は楽しい事だ という基本土壌を作っておけば、あとは本人やしかるべき他者(前述したように学校や友人など)に任せてしまった。土地がしっかりしていて、種をまけばあとは自然に
芽が出て伸びてくれるものだと思う。
私の育児は子供に対しても、人に対しても誇れるものでは全くない。
しかし、「自分が死なない、子供も殺さない」という最低目標は達成し、
子供は無事成長して進学もした。こんなサイテー育児でもなんとかなった
、と何かのヒントや安心に繋がってくれればこんなに嬉しい事はない。