そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

精神科初潜入(一ノ瀬先生) セレブなクリニック

のち複数の精神科を受診することになるのであるが、今から思っても

ここのクリニックは少し変わっていた。

高級マンションの一室にあって、一見普通の住宅である。

ドアをあけても病院らしさはなく、リビングルーム・応接室にあたる

ところに医師の椅子と患者の椅子がある。絨毯がひかれ、調度品がおかれ、

ちょっとセレブなお宅訪問のていだ。

椅子も少し高級な客様用の家具で、病院にありがちなパイプ椅子や丸椅子ではない。

医師も白衣を着ておらず、机もはさまずふかふか椅子に座って対峙する。

これは緊張させないような仕様であろうか… などと冷静に考えられたのは

あとあとの事。

この日も子供を抱きつつ、滂沱の涙を流しながら苦しさを延々と訴えた。

一ノ瀬先生(仮名)は顔色一つ変えず「そうですか。では気持ちが楽になるお薬を二種類出します。

一週間分で。すぐには利きませんが、一週間~二週間で楽になってきますから。

何かあったら一週間前にでも来てください」