そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑3 小指イタタ

A病院の待合で印象に残った患者さんの続き。

五藤先生の診療曜日は決まっており、予め予約をいれている。

予約のサイクルが合ったのか、良く待合室で顔を合わせる女性がいた。

彫が深い顔立ちで綺麗な方なのだが、いつも厳しいしかめつらを

していた。

例えればちょうど小指を角にぶつけて「痛っ」という瞬間の顔だ。

なかなかその瞬間の(不快MAXの)表情をそのまま保つのは大変で

疲れると思うのだが、彼女はその表情を保って全く崩れず、かつ別の

表情を見せた事がなかった。

口元は今にも文句を吐きそうに半開きになっていて、これもその形で

固定されていた。

待ち時間は本を読んだりスマホをいじる人も多いのだが、

彼女は何もいじらず、いつも同じ表情でただ座っていた。

 

そののち、サイクルがずれたのか彼女には会わなくなった。

あの厳しいしかめつらがなくなった時が彼女の病気が改善された

時なのだろうか。