そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

カウンセラー交代(岐阜先生と静岡先生)

カウンセラー
G県での転勤生活が終わった。A病院、五藤医師の診察に七瀬先生(カウンセラー)
utuutuyasuyasu.hatenablog.com
utuutuyasuyasu.hatenablog.com

と言う元の体制に戻った。
安心した矢先、突然診察時に五藤医師に「僕、異動になるから」と告げられた。今の病院から、Bという病院(仮称)に
移るとの事だ。。
こと精神科は、医師と患者の間のラポールが非常に重要だと考えている。
utuutuyasuyasu.hatenablog.com
良い関係を築き、信頼できる存在となった五藤医師と別れたくなかった。

幸い、我が家から今のA病院へ通うのと新しいB病院に通うのは,さして通院時間に変わりはない。
ただ、困ったのは七瀬先生が異動しない事だ。私は五藤医師、七瀬先生両輪の治療に信頼を寄せ、大変救われてもいた。
七瀬先生がいなくなるのは大きな痛手だった。
B病院にもカウンセラーはいるけど、どうしても七瀬先生が良いのなら、A病院の違う医師に見てもらうという手もある、と五藤医師は言った。
五藤医師か、七瀬先生か。
悩みに悩んだ末、B病院で新しいカウンセラーにお願いすることにした。
七瀬先生とは、以心伝心の仲になっていたので、とても残念だった。先生は紹介状を書いてくださって、B病院にも良いカウンセラーの先生複数いらっしゃいますからと励ましてくれた。

B病院は、総合病院であるA病院と違い精神科単科病院だった。きっとカウンセラー部分も充実しているはず、と期待していた。
五藤先生はB病院のカウンセラーの事は良くわからないと言われたので、特に誰と指定せずカウンセリングの予約を入れた。

カウンセラーは岐阜(仮名)と言う女性で、30前半と言った外見だった。
七瀬先生からの紹介状を渡し、今までの経緯から話し始めると彼女は猛然とカルテに書き込み始めた。一言一句書き漏らすまいとカルテに覆いかぶさるようにしている。私には目もくれない。私は一つ質問をした。彼女は顔を上げ、きょとんとした顔をした。今したばかりの質問を繰り返すと、それをまず書き留めてそれからええーっと中々返事が帰ってこないので、別の話に移ると、またそれを必死に書いていく。
ほとんど会話どころかアイコンタクトもなかったなあと思いつつ、五藤医師の診察に進んだ。
カウンセラーとの面談の結果は、電子カルテに入力され医師と共有される。私は、五藤医師の電子カルテを横目で見て驚いた。
「○時ちょうど来訪」に始まり、こんにちはと挨拶。紹介状を渡す。と続き、私の発した言葉や行動を全て網羅するかの様に大量の内容が書き込まれていた。
それは、次回も次々回も同じだった。岐阜先生は私とコミュニケーションを取るより、私の話すことを全て記録することに全力を注いでいた。
真に必要な内容は幾つかに絞られると思う。授業を受けたり講演会を聞きに行っても、本当に書き留めたいポイントは絞られる。
多忙な五藤医師が、パソコンの画面を埋め尽くす文章の中から必要とする事項はさほど多くないだろう。
私はとうとうたまりかねて五藤医師に相談した。
岐阜先生は顔さえ見てくれない事。私の言う事を書き留める事に没頭し、話もろくに聞いてもらえず、目も合わせない。
質問にもろくに答えて貰えない。
五藤医師は、新しく赴任した病院への遠慮もあるのか、カウンセラーの交代には消極的だった。岐阜先生の対応には、疑問を
持ってくれたのだがどうやら「大人の事情」があるようだった。
患者の言うがままにコロコロ担当者を変えるのは、困る事であるのかもしれない。
しかし、私は医師とカウンセラー双方での治療が自分に有効であることを身をもって知っていた。カウンセラーは私にとって必要だ。
しかし、岐阜先生が適当でないという正当な理由がある。私は病気の治療の為に病院に来ているのに、有効な治療を行ってくれない
治療者を変えて欲しいという要望は、ごくまっとうなものではでないか。
憤りを感じつつ悩んでいた時、偶然病院の待合室で隣り合わせになった人にカウンセラー問題についてこぼした。
その人は病院の「患者相談室」に相談してみては、と言うアドバイスをくれた。
私は早速患者相談室に足を運び、カウンセラーを変えたい事。その理由。主治医の五藤医師が積極的でない事
を訴えた。
相談員は一定の理解を示してくれたものの「主治医の先生の意見もありますので… 一応五藤先生にはお伝えしてみますが」
と今一つ煮え切らない反応だった。
病院では医師は絶対的権限があるので、相談員からは患者の意見を伝える程度の事しか出来ない雰囲気を感じた。

次の五藤医師受診の際に、私はもう一度カウンセラーの交代と、患者相談室に行った事を伝えた。
五藤医師は「相談室からは聞いたよ。うーん、カウンセラー部門の責任者と相談してみるね」と答えた。
結果、カウンセラーは岐阜先生から静岡(仮名)先生というカウンセラー部門No2の人への交代が叶った。
諦めず五藤医師に理由を示して訴えた事、相談室に行った事もそれなりに功を奏したと思う。
静岡先生は中年の紳士的な感じのする男性だった。きちんと私の目を見て話してくれ、私の言葉は相手に届いている、と実感する事が
出来た。静岡先生の記入するカルテは岐阜先生の1/10程で、本当のエッセンス部分を書き留めているようだった。
静岡先生は七瀬先生とはまた違うタイプだったけれど、信頼できるカウンセラーとして今に至る。