うつ母のサイテー東大育児3 兄弟の効用
第一子出産後のうつ病を発症したが、以下のような理由で
第二子を考えた。
結果うちの子供は二人兄弟なのだが、それには心底助けられた。
長男(敏記)が「ママ、遊んで」と寄って来ても私は布団の中でぐったりしていて要求に応えられない。
「ごめんね、ママ今無理なの」というと「しょうがいないなぁ。じゃあ
茂洋(弟)と遊ぶか」と去って行く。
私が相手出来なくても、兄弟という遊び相手や話し相手が常にいてくれるのは
とても心強かった。
それに大人と子供が遊ぶのと、子供同士で遊ぶのはまた違う。子供同士は容赦も
遠慮もない。手も出るし、足も出る。でもそういう事も必要な体験なのだ。
遊びの他にも、兄弟がいる事で我慢したり譲ったりを経験するのも
大切な過程だと思う。
勿論何らかの状況で子供が一人というご家庭もあるだろう。そういう場合でも、
兄弟がいなければ出来ない体験分を配慮・フォローしていけばば問題ないのではないか。じっくりと時間とお金をかけたり、ライバルのいないおっとりとした長所も一人っ子ならではだ。
私は自分がうつで兄弟が与える効用を補う余力がないことが十分
分かっていたから、子供にそれを託したのだった。
もし、歳の離れた兄弟だったら親代わりをしてくれるともいう。おむつを替えたり、
子守をしたりといった面での協力もあり得る。
敏記と茂洋は歳が近かったから、上の子が下の子の面倒をみるという事はなかったけれど私の代わりに相方を務めてくれた。
もう一つの効用は、兄弟がいると期待が分散することだ。
例えば敏記は運動が苦手だけれど、茂洋は足が速くてリレーの選手に選ばれるくらい
だからいいや。
茂洋は社交的ではないけれど、敏記は友達が多いからいいか。
そんな風に、どちらか一方が(親の身勝手な)期待や希望をかなえてくれたら
安心する事ができた。
私の子育てにおいて、子供が二人いてくれた事は本当に大きな支援だった。