そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑27 JKとJD

女子高生

 

前の記事に書いたように、出勤する人もいれば通学する人もいる。ただ、

男性棟は分からないが女性棟の多くは私も含め、いわゆる「ニート」だった。

通学で見かけたのは女子高生と女子大生。女子高生は通学時間の関係、また部屋も違ったので殆ど話す機会がなかった。鞄を持って登校していく後ろ姿や下校した姿を時々見る位だった。ただ、皆がゆるゆるした部屋着を来ている中、かわいい制服を着ているのはとても目立った。お母さんと思われる方が心配してか毎日のように様子を見に来ていた。彼女は退院なのか、転院なのか数週間で病院を去って行った。

 

大学生は高校程授業がきっちり組まれている訳ではないので、遅く学校に行ったり

時にはさぼったり(笑) なので話をする機会は多かった。休学中の子もいた。

大学生同士は年齢も近いし話も合う様で、良く固まってきゃっきゃっと笑い合っていた。かと思えば「レポート、締め切りなんです」と焦りながら真剣にパソコンに向かう姿もあった。その様を見るととても入院中の患者に見えないのだが、段々話していくと自殺未遂を何回もしているとか、怖くて乗り物一切に乗れないとかハードな打ち明け話をしてくれた

リストカットのやめられないいずみちゃんは「見て下さいよぉ」と私に腕を

見せて来た。両腕の手首から肘までの無数の傷は息を飲むほどだった。飛び降り自殺を試みて失敗したゆきちゃんは、「その時足を骨折してー、ここ手術して」と足首の生々しい傷跡を見せてくれた。みさちゃんは「私、難しい症例もみたいで」との事で、色々な病院を回りB病院は5つ目らしい。

みんな明るく笑顔が多く見えたが、それは治療の結果だったのか、病院と言う守られた場所故に安心できたのか、共感し語り合える患者仲間相手だからなのか。

まだ若い彼女たちの未来が明るい物であるように、病気とうまく付き合っていけるように(そう簡単に治る物ではないので)心から願っている。

(文中は全て仮名・仮称です)