そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑28 お風呂事情その1

入浴

今回はお風呂事情について。精神科は、内科や外科的疾患(手術や怪我、高血圧等)と違うので基本入浴に関する制限はなかった。

私が居た階の女子病棟のベッド数は約40。風呂は二か所にあった。ナースステーションに風呂申し込みの表がおいてあって、前日に自分の希望の浴室(片方の浴室の方が若干広かった)と時間を書き込む。時間は食事時間とその直前直後を除き、30分刻みで設定されていた。夕食が18:00~なので、最後の入浴は17:00~17:30であった。

ベッドが常に満床とは限らないが、毎日全員が入浴するには少し枠が足りなかった。

であるので、奇数部屋の人が優先的に書き込める日、偶数部屋の人が優先される日が

交互にあって公平を図っていた。

湯船にはお湯が張ってあり、さめるので午前と午後で看護師さんが一回入れ替えていた。

浴室には何も置いていないので、洗面器、シャンプーやせっけん類、タオルは全て持参だ。

書いてきたように精神科入院生活はあまり変化や刺激のない生活なので、お風呂ですっきりするのは大きな気分転換の一つだった。多くの患者が競うように風呂申込書に書き込んでいた。

30分の枠は、厳密にいえばその時間開始と同時に風呂場に入室。30分後には退室していなくてはならない。しかし烏の行水の人もいればゆっくり入りたい人、髪の長い人は洗髪に時間がかかるし、その時間で十分であったり持て余す人もいれば足りない人もいる。

患者の呂田さんは毎日お風呂申し込み開始時間の前からナースステーションに並ぶくらいお風呂好きだった。それはいいのだが、自分の入浴予約時間の20分前から浴室前に入浴用具を持ってスタンバイしている。前の入浴者が手持ち時間を一秒でも過ぎようものなら、浴室のドアをどんどん叩いて退室を促すので、皆呂田さんの前になると戦々恐々としていた。

(文中は全て仮名・仮称です)