そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

病院での正月ー 産婦人科編2

ひとりぼっち

前回

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の続き。

晦日の朝、最後の一人私の隣のベッドの人が退院していった。彼女は切迫早産だったのだが、少し落ち着いた事、自宅で安静にすることを条件に退院の許可がでたのだった。

「安井さん、それじゃね。良いお年を」と彼女が手を振って迎えの夫と一緒に出て行った。あーあ、これでとうとう一人か。

c病院では産婦人科病棟は二階にあった。広さはかなりあって、エレベーターホールを挟んで西棟・東棟に分かれていた。東棟は内科と聞いているが私は行った事がない。

西棟もナースステーション・診察室をはさんで南北に分かれており、出産後の患者は北側の病室。私のようなそれ以外の患者は南側になっていた。東棟と西棟は音や気配も分からないほど離れていたが、同じ棟とはいえ南北もそうであった。

これは病院側の配慮もあるのではと思った。南には、流産や死産、子宮外妊娠の患者も入院する。そういう患者さんに赤ちゃんを抱いた産婦さんと同室というのはあまりに酷である。南側に居る限り、赤ちゃんも産婦さんも見る事はなかった。

 

で、最後の一人になったあと、10床という広い部屋はいっそう広く見えがらー-んとなった。思って見たら、今まで「一人できり」で新年も迎える事はなかった。誰かしら、家族と一緒だった。この広い部屋で一人気っきりでお正月かぁ。超大型一人部屋、独り占めでお大尽みたいと言えばそう言えないこともないけれど。