そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

患者図鑑130 西部さん家の家庭事情1

嫁姑

退院後について書いて来たがちょっと中断。

昨日、B病院(精神科単科病院)に受診に行ったら偶然入院時の仲間、西部さんに会った。体調を含め近況報告をしあったが、西部さんが深刻な顔をして「息子が行方不明になっちゃった」と言う。暗い表情ではあったが、どこか諦観も感じられた。

息子さんを含む、西部さんの家の状況は入院中に聞いていた。彼女の家は義母、夫、息子の4人家族。自営で店をやっている。義母はなかなか厳しい人で、夫はあまり妻を庇う事はなかったようだ。西部さんは結婚前から落ち込みを感じたりすることはあったかれど、医師に診て貰うほどではなかったという。

結婚後、義母との軋轢、慣れない自営業(家族のみでやっていて、ほとんど休みがないという)等に苦闘するうち、自ら受診を希望するほど心を病んでしまったという。入退院を繰り返していると言っていたから、あまり病状ははかばかしくないのだろう。

息子を授かったが、子育て中も寝込んだり入院したりして、義母が育児を肩代わりしたという。しかし、「子育ても出来ないの!」と面罵され、店が忙しい時にはたたき起こされ接客をするように指示されたそうだ。

息子は中学くらいから家のごたごたに嫌気がさしていたようだ。義母と母の争い。無関心を決め込む父。調子を崩して入退院を繰り返す母。プライベートな時間がもてない家業。

そう言えば、うちの子供が小学校の頃だったろうか、うつで寝てばかりいて家がぐちゃぐちゃ、洗濯物は溜まりご飯は出来あいという惨状の時「寝てばかりいるお母さんは大嫌いだ」と言われた事がある。その時の事を思うと、西部さんの息子さんがお母さんに批判的なのは他人事に思えなかった。

(文中は全て仮名・仮称です)