離島留学報道で思い出した事5
離島留学について書くのは前回で終わりと思っていたけれど、
また週刊誌やwebで記事が載り、どうしても気になってしまう。
里親側、同じ里親の下でホームステイしていた子供で主張の食い違いもあり、
どれが本当でどれが本当でないのか軽々しく判断できない。
でも、死亡した高校生の生気のない、目に力のない写真。自殺願望を訴えていた事。実際に失踪し、残念な結果に至った事。
それだけの材料でも、この生徒の日々が幸せなものではなかったと想像されて胸が痛くなる。高校くらいは体力もあって、未来への希望も選択肢もあって、楽しい時期ー それは十人が十人バラ色ではないだろうが、充実した時期になると思うからだ。
もし何らかの事情で、実親がいない、もしくは実親が手元で育てる事が出来なくても
代わりに十分に愛情をかけて育ててくれる存在がいれば、血のつながりがあるかどうかは大きな問題ではないのではないか。(勿論法律的には、養子縁組でもしないと赤の他人が出来る事には限度があるだろうが)
逆に血縁があっても虐待したりネグレクトをする親はいる。信頼と愛情で結ばれた、保護してくれる人。肉親でなくても、そういう心の拠り所となる存在がいれば子供はちゃんと育まれると思う。
大分前にベストセラーになった「だから、あなたも生き抜いて」の著者大平光代さんは、実親との関係が良好ではなかった。赤の他人である「大平のおっちゃん」が光代さんの事を気にかけて励ましてくれ、結果的に彼女は大平姓を名乗るようになる。
「大平のおっちゃん」的な人に会えるかどうかは本当に運としかいいようがないが、
この高校生はそういう人に出会えなかったのだろうか。