そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

保健師図鑑2(十勝さん)保健師に動いてもらう方法

この時頼ったのは、九鬼さんのC保健所ではなく、もよりの保健所である。

地域で、健康関連で駆け込むと言ったら保健所しか思いつかなかったし、

それは多分正しい選択なのだと思う。

 

約束無しで駆け込んだ保健所で、対応してくれたのは十勝さん(仮名)という

大柄の中年の女性だった。

うつ病で治療を受けていること、ともかく体が重く疲れて家事が出来ず、

もう家のなかがぐちゃぐちゃで酷い状況であること。家事の不備でますます

落ち込みが酷くなる悪循環であること。

治療は医師に任せるとして、病気故の家事の停滞の解消に力を貸して欲しい。

そう十勝さんに訴えた。

 

「そうねぇー。でも、そうは言ってもまさか私があなたの家に行って

掃除とかする訳にはいかないでしょ?」

一言でいえば、私は一蹴された。話を聞いてはくれたが、上記のような

解決にもならない回答を貰っただけで、私は帰路につかなければならなかった・

 

潮目が変わったのは、その2週間くらい後に「育児ストレス」をテーマに

したセミナーに足を運んだ事だ。参加者はテーマに沿うように小さなお子さんを

持ったお母さんばかり。セミナー内で小グループのワークショップがあり、

親しく話すことが出来た。同じグループになった上野さん、江口(いずれも仮名)

さんという二人の参加者(二人は友人らしい)とセミナー後少し話した。

私は自分の窮状を伝えた。「それは大変!安井さんのうちに今度行くわ!」

義侠心に富んだ二人は、私の家から離れたところに居住しているにもかかわらず

数日後に我が家を訪ねてくれた。

荒れ果てた我が家、ぼさぼさの頭をして座り込み、涙ぐんでいる私を見て

二人は本当に心配してくれた。十勝保健師に取り合って貰えなかった話を伝えると

、二人は義憤にかられたようだ。驚くべき行動力を発揮し、保健所に

電話し十勝保健師と直接交渉した。安井が助けを必要とする危うい状況に

あることをせつせつと訴えたそうである。

 

十勝保健師からはすぐに連絡が来た。「ご友人から、安井さんが大変だと

いうお電話を受けました。すぐに家事をサポートしてくれる先を見つけます。

少し待ってください」

「私が行くわけにもいきませんしねぇ」といなされた時とは大違い。

当人以外の第三者からの訴えは時に効果絶大であるようだ。