患者図鑑122 睡眠関連摂食障害4
睡眠関連摂食障害の続き。
以前書いたように専門家によれば脳の働き、精神疾患のしくみはまだまだ分からないことが多いそうだ。
ほかでもない自分の体の一部である脳がどのように働いているのか、意識していない部分で何を考え何を抑制しているのかは謎の部分が多いのだ。
睡眠関連摂食障害は無意識に「食べる」症状だが、これが無意識にラインや電話をする、人を訪問する行動だったらどうだろう。正気の時には送らないようなメッセージ、例えば大嫌いな人に面と向かっては言えない罵詈雑言のメールを送るとか、密やかに恋焦がれていた人に愛の告白をしていまうとかはないのだろうか、と想像してしまう。睡眠関連摂食障害の食べる行為はおおむね入眠後3時間後が多いそうだ。というと深夜の時間帯。その時間帯に、悪口や求愛のメッセージがいきなり来たとしたら、貰った方は恐怖だろうし、送った側もスマホを見て真っ青だろうな、などど想像する。本当にそういう事があるかは分からないが、睡眠関連摂食障害を検索していてやはり睡眠時に不適切な行動が現れる例として「セクソムニア」があった。セクソムニアは睡眠時性的行動症の事で、睡眠時に性別や相手をかまわず性的行動を起こしてしまう事をいうそうだ。勿論、睡眠関連摂食障害と同じく本人には全く自覚や記憶がない。
これは食事と違い、相手を巻き込む事なので対人関係の悪化、場合によっては性犯罪にもなりかねない。こちらも原因や治療法は確立していないそうだ。
まさにジキルとハイド、二重人格を地で行くようなものだ。
そう言えば、テレビで事故物件に住み込む企画に参加していた芸人の話。自分しか住んでいないのに、起きると家じゅうが散らかっていたり、食べ散らかした後が残っている事が続いたと言う。不気味でビデオで一晩撮影すると、当人が起き上がって散らかしたり、物を食べたりしていたのだという。やらせ、オカルト的解釈(例えば霊が操った?)も考えられるが、睡眠障害だったのかもしれない。