退院後の生活3 躁状態
しかし、私はどれも買う価値があるから買ったのであって、確かに額はかさんだかもしれないが、無駄なもの余計なものはないと思って大して反省する気持ちにはなれなかった。
「買い物依存症」とは
いらない物を買ってしまったり、買った物を使わない、覚えていない事があるという。
物を買う、お金を使う事に高揚感を覚えるようだ。
自己弁護になってしまうが、私は欲しい物、要る物を買っていたつもりだ。買ったものは全て覚えているし、高かったので使い惜しみしている物も中にはあるが、ほとんどの物はちゃんと使ったり置いたりしていた。
ただ、夫の一か月の給料を超えるような額をひと月で使った事が分かった時、さすがに私も狼狽した。アクセサリーや服は必需品ではない。ぜいたく品、趣味の品、それに
夫の給料以上の額を使うとは。
結婚して以来、私がこのように浪費をすることはなかった。夫は心配になって主治医に相談に行った。
主治医から私と夫と一緒に受診にするようにと指示があったそうだ。
私と夫と別々に受診した。主治医は私の爆発的な買い物について聞いた。私は、夫に言ったようにどの品も買う価値がある物だ。買って後悔した品は一つもない。ちょっと額はかさんでしまったけれど、と言った内容を話した。
顔を見ると主治医は私の言い分に納得していない事が分かった。
入れ替わりに夫が診察室に入った。夫と主治医が話してから、もう一度私が呼ばれ
医師と私と夫で話した。
「躁状態ですね」と医師は言った。