そううつ色々図鑑ーメンヘラ歴1/4世紀ー

双極性障害持ちゆえに出会った色々な人たち、出来事について。精神科入院生活の有様。サイテーな家事・育児についても。

希死念慮2 自殺抑制剤

真剣に自殺を何度も何度も考えた。有名な自殺マニュアル本も購入した。

どのような手法で、確実に楽に逝けるかを詳しく調べた。

首を吊るための丈夫な紐を探し、実行の場所を探した。

刃物でどこを切れば致死に至るのか、体を探った。

飛び降りる場所を探しまわり、下を見て遮るものがないか確認した。

一緒に自殺する仲間を探すサイトに見入った。

電車のホームで、飛び込みたい衝動を必死にこらえる事もあった。

精神科の薬をためて一気に飲むことも考えたが、苦しむだけで死ねそうになかった。

 

反面、変に冷静に気を回した。首吊りは失禁したり、舌が出るという。

それならばオムツをして、マスクをすればいいのか。

自宅で死んだら、家族は引っ越しを迫られるのではないか。自宅は事故物件に

なり売れにくくなるのでは。せめてお金を残せたらよかった、生命保険に入らなかった

事が悔やまれる。飛び込み自殺をしたら、乗客や駅員に迷惑がかかるし。家族が高額の賠償を請求されてしまう。

他所で死ぬにしても、所有者に迷惑がかかる。公共の場なら

まだましか?そう思って公園や河川敷で、場所を探してさまよったりもした。

(公園や河川敷の管理者には迷惑なことだ)

 

首に紐を巻き付けて泣き叫んだり、刃物を急所につきつけたりは何度もした。

出刃包丁を抱いて、一晩泣きながら過ごした事もある。

高層の建物の踊り場に長時間立ち尽くしたりも。

それでも私が一線を越えなかったのは、越えられなかったのは

以下の二点に押しとどめられたからだった。

 

1家族の悲しみ

夫も子供も、また親も私を愛してくれていた。私は愛情を感じていた。

うつであっても、何も出来なくても。

utuutuyasuyasu.hatenablog.comわ

自死遺族の手記を読んだことがあるが、後悔や悲しみ、苦しみに満ち、

涙なしには読めなかった。

出産・育児がきっかけでうつになり、自殺に繋がった事を知ったら、

子供たちはどれだけ傷つくか。責任を感じるか。

逆縁になってしまったら、親はどんなに悲嘆にくれるか。

私が自分自身に手を下すことで、彼らが不幸に陥ることを

考えると、最後の一歩はどうしても踏み出せなかった。

 

2死後の世界

自殺に関して調べたり検索していると

「自殺をすると成仏できない」「死後、永劫の苦しみを味わう」という

内容の記事、文が目に留まる。

せっかく頂いた命を自分から絶ってしまうのは大きな罪であり、罰を受けると。

私は特定の宗教に属している訳ではないが、自殺した者は罰を受けるという

主張は正直とても怖かった。

1の家族への思いは愛情、2の死後の世界は恐怖による自殺抑制剤であった。

 

本当に苦しくて苦しくて死にたいとき。その二つがかろうじて私を止めて

くれた。逆に言うと、危機的状況に陥った場合、その二つを思い出せば

何とか踏みとどまることが出来た。そうして今生きてここにある。